No.119_大阪でオープン予定の美容室のロゴデザインを制作しました!

大阪・長居にてオープンを予定している、美容室のロゴデザインを制作させて頂きました。

●1.ロゴデザイン制作ご依頼の経緯、動機

現在お勤めの美容院からの独立に伴い、お店がオープンする事を事前に告知していく必要があります。
そのため、告知用として配布する名刺(簡易的なショップカード)を作成し、センスの良いロゴを載せて
印象付けていきたいとの事でした。
ターゲットとしては、女性だけでなくむしろ少し男性寄り。
打ち合わせ時に、店舗の外観・内装の参考イメージや世界観を、画像も見ながらお伝え下さったのですが、
かなりシンプルでソリッドな印象、無機質で洗練された感覚を感じ取りました。

打ち合わせ時に、「ノームコア」という言葉をキーワードとしてお伝え頂きました。
検索するとどことなくイメージがわかると思いますが、「シンプルだけどどこかオシャレ感がある」という風にご説明下さいました。
一つの言葉を聞いて人それぞれ連想するものやイメージがあると思いますが、その単語に対し、クライアントがどのような感覚を抱いているか、
ご自身の言葉で説明頂く事も大切だと思っています。それによって、お互いの認識のズレをなくし、方向性がピッタリと合わさっていきます。

●2.ロゴデザインについて

基本的には文字をベースとしたデザインとし、文字間を空けてスッキリとしたイメージに。
文字の一部に光が当たったような表現を施し、一人一人に当てるスポットライトや劇場のイメージを表しました。

●3.ロゴ制作のプロセス

初回時には、5パターンのデザインを提出致しました。

料金支払いのキャッシュレス化、オンラインでの予約と清算、独自アプリの開発など、システム的にも現代的な感覚を取り入れる事を伺っていたため、
ナチュラル感が取り入れられる事の多い同業他店とは異なり、近未来的なテイストにしています。
無機質なクールさを出すため、明朝系の書体は合わないと判断し、全ての案をゴシック体(サンセリフ)で制作しました。
また、色味も白黒のみのハッキリとしたシャープなイメージです。
・文字の太さは、細め〜中くらいまで
・曲線的よりは直線的
・幾何学的、記号的な印象の書体デザイン
・サンセリフ
・装飾は控えめ
・目立つインパクトよりも、世界観を重視
などと言ったように言葉でも方向性を設定していき、制作しています。
設定したテーマと方向性を元に、劇場やスポットライトをアクセントとして組み合わせました。
シンプルな字体のデザインですが、少しずつ検討を重ねてなるべくクォリティの高いものに仕上げています。下図はその経緯の一部です。

その後お客様とはカフェで打ち合わせを行い、プリントしたものとノートpcを一緒に見ながら、「ああでもないこうでもない」
「こうして見たらどうなる?」などお互いに意見を出し合い、その場で修正やブラッシュアップを進めていきました(下図抜粋)。

名刺に入れた場合のイメージも参考としてその場で簡易的なものを制作し、同時に比較しながら一緒に検討を進めました。

ロゴ単体で見ていると良い感じに見えていたアイデアも、名刺に入れてみると重い印象を感じてしまったり、
逆に繊細過ぎたりするため、実際に使用する場合のイメージを具体的に見て検討するという工程はとても大事です。

お客様のご意向も確認しながら二人で一緒に制作を進めていく時間は、今の時代にはあまり沿ってないような泥臭さがあるかも知れませんが、
とても充実した楽しい時間でした。
コストや効率、スマートさや手軽さを考慮するとオンラインのみで済ますのが最も楽だしそれも一つの正解だと思いますが、
私はコミュニケーションと意思疎通、お互いの理解を大切にしており、それが「より良いデザイン」の完成へと繋がっていくと考えています。

●4.完成

カフェでの打ち合わせにて絞り込んだイメージをベースに多少の調整を加え、上図のデザインが完成しました。
最終的にはスポットライトのアクセントを取り入れたもの(下)と、よりシンプルな文字のみ(上)の2パターンを納品しています。

●5.名刺(ショップカード)のデザイン

※お名前やアカウント名、QRコードは変更しています。
ロゴやお店の世界観に合わせ、名刺も白黒のみのシンプルなデザインにしました。
また、掲載する情報も必要最低限となっており、基本的にSNSアカウントへ誘導するという、とても近代的な構成となりました。
書体もゴシック体(サンセリフ)の中でも特に現代的で安定感のある文字を選択し、SNSアイコンを効果的に使用しています。
(各SNSのアイコンやロゴの使用規約を確認すると、最小使用サイズが思った以上に大きく設定されていたのでバランスに難儀しました)

PAGE TOP