No.131_美容室のロゴデザインを制作させて頂きました。

伊丹市にオープンした、美容室のロゴデザインを制作させて頂きました。

●1.シンボルマークについて

シンボルマークは、一目で美容室とわかるシンプルなデザインです。
ご依頼当初は星をモチーフとしたキャッチーなものをご希望されていましたが、新しくオープンする個人経営の店舗としてターゲット層を考慮した集客などのことも検討し、わかりやすく入りやすいデザイン案として提案としたところ進行する事となりました。
店舗自体のイメージとして、「ハワイなどのリゾート感」「リラックス」といったテーマがあった事、また印象的なお店のネーミングに関してもハワイと関連のある言葉であるため、海(波)やヤシの木といった要素を加え、雰囲気と合ったロゴにしています。元々のご希望モチーフであった星も取り入れ、キャッチーさもあるデザインとしました。
ハサミや星、ヤシの木といったそれぞれのモチーフは細かな扱いではありますが、こういった一つ一つのパーツをあり素材ではなく丁寧に描写する事で、全体的な完成度が高まります。この場合は角の微妙な丸みやアーチに沿ったヤシの木のフォルム、線の強弱など、それぞれのパーツがちぐはぐにならないよう綺麗に制作しました。

●2.ロゴタイプについて

店名についてもシンプルなデザインを制作しています。
店舗としての入りやすいイメージは必要ではあったものの、文字に過度な装飾を加えると(悪い意味で)大衆居酒屋のような印象となってしまう懸念があり、ターゲットに対し目指すべき印象を考えた結果、シンプルながら親しみやすさと上質な印象のある文字を制作しました。
装飾を加えない事で文字を読ませ、印象的で可愛らしいネーミングをよりアピールする狙いもあります。

●3.色について

お客様は色について非常に重要性を感じてらっしゃった事もあり、色に関してはかなり多くのパターンを提出し、見比べながら検討して頂きました。
グレイッシュなブルー、デニムのような情緒感のあるブルーを目指し、微妙な違いのバリエーションを数多く提出しています。
また、お店の周囲の環境として下の階がファミリーマットであったり、隣の看板が白ベースのシンプルなものであった事から、看板についてはブルーを背景色として使用しロゴは白抜きにする事を提案しました。
結果的に、「美容室である事が一目でわかりやすい」「落ち着いた上質な印象がある」「敷居も高くない」「安っぽくもない」というイメージを訴求できるデザインを無事完成できたと考えています。

提出したカラーバリエーションの一部

この案件では納期が非常に短く、また普段はお客様がお店で働いており深夜にしか連絡がとれないという状況もあり、初回の直接お会いしての打ち合わせ以外は毎日夜中に何度もメールでやり取りを行いながら進行しました。
デザイナーと密にコミュニケーションを取りながら進めていく事によって、お客様ご自身も色やフォルムについて理解が深まっていきます。
ロゴ完成後の店内のデザインなどについては私は関わっておりませんが、後日ご挨拶にお伺いしたところ、細かなところまで全体的なイメージの統一感を考慮しながらも素材や色について気を配って設計されたものとなっていました。
「便利」「楽」という理由でロゴの制作を業者に丸投げしてしまうと、デザインや訴求すべきイメージについての理解が浅いまま色々なツールを局所的な視点で作る事になってしまい、結果として店舗や会社全体のイメージがちぐはぐなものになってしまいかねません。
今回はロゴ制作の経緯を通してお客様ご自身もお店のことをより深く考えるきっかけとなり、それが店舗全体に展開され、上質な雰囲気の空間となったのではないでしょうか。

周囲の看板に対し馴染みすぎないようにしています
椅子などの備品も統一感のあるイメージに。
全体を通して海やリラックス、リゾートを感じるアクセントがあります。
鏡やコンセントの縁の色・素材まで丁寧に選ばれています。
データではなく実物となったロゴ・・嬉しい瞬間です。

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