ロゴデザイン制作の依頼時に準備しておくと良い事は?

ロゴコラム, ロゴまめ知識/2017.02.04

イメージ

ロゴデザインの制作をデザイナーに依頼する場合、初めての機会の方がほとんどだと思います。
具体的なイメージとかないんだけど?
何を伝えたらいいの?
よくわからない。
など、何をどう相談したら良いか全くわからなく悩んでしまうと思いますが、準備しておくと良い事を(ざっくり)記載します。

 

1.ロゴデザインを制作する対象と目的

何のロゴか

まず、当然の内容となりますが、「何のロゴを作りたいか?」という事です。
「会社のロゴを作りたい」「お店のロゴを作りたい」「商品のロゴを作りたい」など。
これについては、「何のロゴをどう言った目的で」または「どのような経緯で必要になったか」を付け加えるとベターです。
例えば、
「新しく運送会社を開業するため会社のロゴを作りたい」
「女性向けの新商品(化粧品)のイメージを分かりやすく表したマークが欲しい」
「代替わりで会社を引き継ぐため、認知度を高めるべくロゴを作りたい」
というような具合です。

 

2.お店や会社の歴史や概要、名称の由来

ロゴを含め何らかのデザインを作る場合、「カッコイイもの」「綺麗な感じ」というような、見た目に関する注文をすれば問題ないと考える方も多いですが、
実は「その会社(お店)はどんな会社か?」という事、背景やヴィジョンがとても大切な要素となります。
同業他社との違いは何か?
特に大切にしていることは?
一番の売りは?
どんな歴史があるのか?など。
デザイナーは、対象となるお店や会社の事をより深く理解する事で、その会社を象徴するテーマやキーワード、コンセプトを導き出し形にします。
それがわからないまま制作すると、どの会社でも使えるようなデザインやどこかで見たような無難なデザインになってしまいかねません。
既に営業を開始している場合は、パンフレットや会社案内、ウェブサイトと言ったツールもとても参考になりますので、打ち合わせの際に持参頂くと良いです。
さらに、名称の由来やキャッチコピーはクライアントの想いやこだわりが詰まっている場合が多いため、制作のヒントとなります。

 

3.誰にどう思われたいか?

デザインをどんなイメージで作成するかという点において、ターゲットは大切です。
「企業間取引が多いため、外部の企業に信頼感を感じて欲しい」
「小さなお子様でも入りやすいクリニックにしたいため、親しみやすくしたい」などです。
ロゴを作る作らないに限らず、事業を展開していく上で大切な事となりますので、デザインの作成を機に今一度掘り下げるのも良いと思います。

 

4.モチーフや色

基本的にはヒアリング時に伺った内容を参考に、デザイナーが「こんな理由でこれが良いと考えています」というように提案する事項ですが、
こだわりがある場合や何らかの理由があってモチーフや色を指定したい場合、事前に伝えておく事で意識を共有できます。
逆に、理由により使ってほしくないNGモチーフやNGカラーがある場合も伝えておくと良いと思います。
また、
なぜそのモチーフを使いたいのか?
なぜNGなのか?
という理由も伝える事でデザイナーがしっかりと理解して制作に臨む事ができます。
場合によっては、理由に対してそれをクリアした上でより良い提案ができるかも知れません。
事前に具体的に考えるのが難しい場合もありますので、
「自然のイメージや体に優しいイメージを感じられるような色が良い」
というような多少抽象的な伝え方でも大丈夫です。

 

5.予算と納期

ホタルロゴのようにロゴデザインの制作に関する料金を掲載しているウェブサイトも最近は少なくないですが、ほとんどの場合は明記していません。
本来は規模や用途、目的などによってロゴを作る工程や時間なども異なるため、一律化する事が難しいためです。
そのため、上記のような場合は可能であれば、デザインの作成についてどの程度の予算を想定しているかを伝える事で、デザイナー側もそれに対しどのように対応できるかを返答できます。
納期については、いつまでになぜ必要なのか、という事を伝えて下さい。
トラブルを防ぐのと、それに合わせて出来るだけ間に合うようにスケジュールを組めます。
あるいは、状態的に請ける事が困難であるなどの判断もできます。
伝え方としては、「5月頭にはロゴを入れた名刺や封筒を印刷したい」「3月10日の会議で発表したい」などです。

 

以上、ざっくりとした内容ですが、準備して頂けていると嬉しい事項を記載しました。
これ以外にもありますが、おそらくほとんどのデザイナーは最低限、上記のような項目はヒアリング時に確認してくると思います。
また、準備しておく事によってご自身でも自社や商材について見つめ直し将来をイメージする良い機会となります。
これがあれば全てOKという事ではなく、上記のような内容を元にさらに突き詰めた話をする事になります。
すぐに答えられない事や返答に困った場合も、素直にその旨を伝えれば大丈夫です。

 

6.まとめ

まとめると、一番最初のデザイナーへの問い合わせ時に
「3月にオープンする歯科医院のロゴ作成をお願いしたい。お年寄りの方にも読みやすく安心感のあるイメージを希望しています」
というような感じで伝えて頂けるとデザイナーとしても大変進めやすいです。つまり、
「いつまでに」
「何のロゴを」
「何のために」
「誰に」
「どんなイメージで」
という事です。(さらに予算も書いてあるとなお良い。)
ロゴに限らずデザイン制作を依頼するときはとても不安でどうしたらいいか分からないと思いますが、困った時には参考にしてみて下さい。

 

番外編:ロゴ制作依頼時のNG例

上記とは逆に、ロゴデザインの制作を依頼する際、やらないように気をつけた方が良い事項です。
(あくまでもホタルロゴ基準ですので、デザイナーによってはNGではない場合もあります)

●NG1:多量な案の要求や過度な値下げの強要

→デザイナーが制作に取り掛かれるエネルギーや時間には当然限界があるため、「とにかくたくさん案を見せて」というような要求は、一つのデザインの完成度を下げる事に繋がります。
また、「とにかく安くやってよ」というようなスタンスでのご依頼は、デザイナーとして自身が積み重ねてきたキャリアや技術に対し何の価値もないように感じてしまい、モチベーションの低下(=質の低下)に繋がります。
ただし数については必ずしもNGという訳ではなく、「まずはラフスケッチを少し多めに見て進めていきたい」など、進行方法によってNGでない場合もあります。

 

●NG2:他社との同時発注

→「とりあえず他の会社にも作ってもらって、一番良いデザインのみを採用する」
というやり方は、リスクを回避したい、コストを下げたいクライアント側としてメリットがあるのは分かりますが、請ける側としては好ましくありません。
仮にその状態で依頼をする場合でも、必ず事前いその旨を制作者に伝え、お互い納得した上で進行するべきです。
※ホタルロゴでは同時発注はお断りしています。

 

●NG3:盗作

→「あのロゴデザインを真似して少しだけ変えて欲しい」というようなご依頼です。
例えば、「AMAZONのロゴと同じデザインで、スペルだけ変えて欲しい」というようなご依頼などです(少し極端な例ですが)。
盗作となるようなデザインは、クライアントにとってもデザイナーにとってもデメリットしかありません。
モラルやマナー、法に関する問題でもあります。
また、以前別のデザイナーに依頼して作成したデザインを部分的に流用する、ブラッシュアップやアレンジを加えるといった場合も、制作したデザイナーに問題がないか確認し許可を取る必要があります。

 

NGについてももっとあると思いますが、ありがちな例をあげました。
クライアントと受注者、という立場の違いはもちろんありますが、お互いが納得し信頼関係を築いて制作していけるのが一番だと思います。

 

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